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senの台所
Shop
阪急電車の高架下にある約4坪の小さなお店。
一汁一菜のごはん”むしやしない”やおやつなどを提供する『senの台所』の店舗デザイン。
元々、自宅で料理教室や料理のメンテナンス会を開催していた店主。
美味しい料理を提供するだけではなく、その空間で穏やかに過ごす時間、食を通じた人との繋がりを大切にしていると感じた。このダイニングキッチンをそのままお店にしたいと思った。
プランのテーマは「ご近所さんちの台所」。
実際に自宅で使われていた約1.9m幅のダイニングテーブルの天板を中央に据え、客席と調理台を兼ねるテーブルとした。高さを抑えることで厨房とお客さんとの距離が縮まる。店主が料理を盛りつつお客さんと会話している風景は、食卓を囲む家族のようにも見えた。
店主の明るい人柄や求心力が活きるよう、調理スペースは店舗奥ではなく、ファサード面へ向かうように配置した。
ファサードを彩るカウンターは、店主のつくる料理から着想を得て、昔ながらの台所を彷彿とさせる“おくどさん”をイメージし丸みをもたせ漆喰で仕上げた。漆喰や木製の扉の素材、店主の友人が手掛けた真鍮ドアノブが優しい印象をもたらす。
素材を生かす彼女の料理と空間が共鳴しあい、くつろぎの時間を演出する。
竣工:2023年11月 / 所在地:兵庫県西宮市 / 延床面積:12.98㎡(3.9坪) / 施工:OTTOworks/ 撮影:Kazuoki Yasugi
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