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Rotary
​House

川沿いの敷地に計画した二世帯住宅。親世帯棟と子世帯棟に分離し、両世帯の棟の間に中二階のフリースペースを挟みこんだプランとなっている。

両世帯から行き来できるフリースペースは、子供の遊び場になったり、趣味を楽しむ部屋になったり、客間になったりする。このスペースから溢れ出る声や音、時には静けさが、親世帯と子世帯の関係を近すぎず遠すぎず程よい距離感で繋げてくれる。本建物の将来性を考慮し、親世帯棟を賃貸とする場合には容易に間仕切ることができ、また、親世帯棟を売却する場合は、間のフリースペースを解体するだけで土地建物を分離できるような構成としている。

平面プランでは、両世帯とも一階と二階で45°角度をふっている。それは、十分に広くはない敷地と周辺環境から、両世帯ともに自然光をたくさん取り入れられるよう試行錯誤を繰り返した結果である。南または南東に大きな開口を設け、自然光がふんだんに入り込み、北側の川へ抜ける気持ちいい風が流れていく。

象徴的である屋根は、昔ながらの蔵に見かける置き屋根から発想を得ている。建物ボリュームから浮いた屋根は、日射による温放射や宇宙放射による冷放射を遮断するシールドのような役目を担う。

竣工:2021年4月 / 所在地:京都府木津川市 / 延床面積:202.87㎡(61.38坪) / 施工:TEAK DESIGN LAB / 撮影:Kazuoki Yasugi

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