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延べ床約29坪のコンパクトな二世帯新築住宅の計画。


本敷地は、道が細く車が入ることの出来ない住宅密集地の中に位置し、周囲に建物が建ち迫る環境である。ここで通風と採光を得ながらも周囲からのプライバシーを保つこと、合わせて、限られた面積に二世帯の生活をバランス良く納め、将来的に一世帯で暮らす際も最低限のリフォームで成り立つプランとすることが課題であった。

家の中心に外部と隔離された中庭を据え、その周りを囲むように各世帯のLDKを配置した。このヴォイドが家中を太陽光で満たし、どちらの世帯にも面積以上の広がりを持たせる。また、互いの死角になる位置にリビングを設け、中庭ごしにお互いの気配は感じつつ、両世帯を程よい距離感で繋げる。
天井は構造を表し、天井高を高くすることで、窮屈さを感じさせない伸びやかな空間となった。来客用の一部屋以外は全て1階に納め、日常的には平屋で生活を完結できる。

将来的に一部の間仕切り壁を取り除くだけで、一世帯でも魅力的で無駄のないプランとなる。世代を超えた構想は建物の価値や寿命を高めてくれる。


都市の中のミニマルな二世帯住宅が実現した。

竣工:2023年3月 / 所在地:京都府京都市 / 延床面積:95.98㎡(29.03坪)

アカウントパートナー:京都R不動産 / 施工:株式会社51ActionR&D, 株式会社KOUEI / 撮影:akari kuramoto 

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