​House

京都市にある築64年の住宅を、一部を残して建て替える計画。敷地は、お寺に隣接し、同等の築年数の住宅が多く存在する街の中に位置する。瓦屋根や木張りの外壁を採用し、周囲の街並みとの調和を図った。木造の真壁工法とし、内部は地域の土を利用した土壁を用いることで、日本の文化を感じられる空間をつくりつつ、調湿効果による心地よい住環境をつくり出す。リビングには大開口を設け、丹精込めて世話された美しい庭園を取り込み、外と内との一体感をつくり出す。DKには吹き抜けを設けることで、天井を抑えたリビングとの抑揚が空間の奥行きをさらに深めてくれる。また、その吹き抜けが２階との繋がりをつくると共に、煙突効果を生み、薪ストーブの温放射を家全体に巡らせる役割となる。夏にも家全体に気持ちの良い風が駆け巡るだろう。

竣工：2020年2月 ／ 所在地：京都府京都市 ／ 延床面積：133.31㎡(40.3坪） ／ 施工：株式会社小國製材